近年のIT化の進展に伴い、市民生活における情報化は着実に進歩しています。そのため、行政分野においても迅速かつ質の高い市民サービスの提供が求められています。
このような中、国では「e-Japan戦略」や「IT新改革戦略」の下、電子自治体をはじめとする情報化施策の推進に取り組んできました。また、岐阜県においても市町村の情報化の推進役として、県内市町村の電子自治体構築に向けた支援をしてきました。
一方、大垣市は、平成18年3月27日に上石津町・墨俣町と合併し、新たな大垣市として誕生しました。情報化については、平成14年3月に「大垣市IT戦略計画」を策定し、情報化を推進していますが、5年間の計画期間が終了すること、合併に伴う地域環境の変化及び社会や市民生活における情報化環境の変化に伴う市民ニーズの多様化・高度化などから時代に即した新たなIT戦略を策定する必要があります。
新たなIT戦略計画の策定にあたっては、これらの背景を踏まえ、利用者の視点でのIT活用(行政サービスの提供など)をすることで市民満足度の向上を図ることを最重要視し、行政サービスの電子化・高度化、行政運営の効率化・高度化などを図っていきます。
新たなIT戦略である「第二次大垣市IT戦略計画」は、これまで情報化の指針として取り組んできた「大垣市IT戦略計画」の継続計画と位置づけます。
なお、現在「大垣市第五次総合計画」を策定中であり、この検討内容も加味して「第二次大垣市IT戦略計画」の策定を行います。
「大垣市IT戦略計画」の基本4分野である『ネットワーク市民創出』、『行政分野におけるIT活用』、『市民生活分野におけるIT活用』、『産業分野におけるIT活用』を基本的に継続し、地域情報化を『ITの普及』から次の段階へ発展させ『ITの活用』を理念として推進します。
推進にあたっては、利用者の視点に立ち、常に先進事例を調査・研究する姿勢で取り組み、ITを活用した将来像『であう つどう つくりあう 交流都市 大垣』の実現を目指します。
情報化の推進においては、市民と行政が共にITを活用することで、魅力ある大垣市を目指すために、情報化の基本理念を次のとおり定義します。
【基本理念】
『ネットワーク市民』との連携による地域価値の向上と創造
※ネットワーク市民
情報リテラシーを持ち、行政・コミュニティ(市民生活)・産業をつなぐ市民。
※地域価値地域
固有の優位性や魅力のこと。例えば、大垣市の産業分野で「ソフトピアジャパン」を中心に構築された高度情報化環境があげられる。
情報化の基本方針については、「大垣市IT戦略計画」の基本4分野のうち『ネットワーク市民創出』は一定の成果を上げ『ネットワーク市民』が創出されたことから、「第二次大垣市IT戦略計画」では『ネットワーク市民によるITの活用』を一つの基本方針とし、『行政分野におけるIT活用』、『市民生活分野におけるIT活用』、『産業分野におけるIT活用』の3分野については踏襲し、次のとおり定義します。
【基本方針1】
◆ITを活用できる人材の育成や安心して利用できる環境の整備(e-シチズン)
「IT活用能力の不足」、「IT活用に対する不安感」、「ユニバーサルデザインへの対応」などのIT活用に対する阻害要因を分析し、行政として実現すべき解決施策や地域の活動に対する支援策を計画化します。
【基本方針2】
◆行政分野におけるIT活用(e-ガバメント)
行政の内部事務については効率化や意識改革を目指して計画化し、市民に対する行政事務については市民のニーズを把握したうえでの申請・届出などのオンライン化について計画化します。
【基本方針3】
◆コミュニティ分野におけるIT活用(e-コミュニティ)
協働の視点から市民活動の現状や市民ニーズを把握し、活動の支援・推進や創出に資するIT活用方策を計画化します。
【基本方針4】
◆産業分野におけるIT活用(e-インダストリ)
ソフトピアジャパンとの連携を図りながら、新産業の育成や地域産業の再生について大垣市が主体的に実施できる支援策やITの活用施策を計画化します。
基本理念及び基本方針に則り、市民と行政が共にITを活用することにより実現する将来像を次のとおり定義します(図1参照)。

図1 ITを活用した将来像について
『であう つどう つくりあう 交流都市 大垣』とは、ネットワーク市民によって行政・市民・企業の交流を活発にし、「市民みんなが便利な行政と『であう』まち」、「市民みんなが安心なまちづくりに『つどう』まち」、「市民みんなが豊かな地域産業を『つくりあう』まち」の実現に向け、市民と行政、企業が共に目指すべきITを活用した将来像です。
「第二次大垣市IT戦略計画」の計画期間は、平成19年度から平成23年度までの5年間とします。
なお、今後のITの進展や国・岐阜県のIT化の動向などの情報化施策実施における外部要因の変化に対応するため、必要に応じ具体施策の追加などの柔軟な計画の見直しを図ることとします。