特集 食で健康づくり (令和4年2月15日号)
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2月は「全国生活習慣病予防月間」
2月は、「全国生活習慣病予防月間」です。
普段の生活習慣と深く関わる食事は、自分自身でできる最も有効な健康管理方法です。
そこで今回の特集では、健康的な食生活についてや市保健センターの管理栄養士がおすすめするレシピなどを紹介します。ぜひ、皆さんの健康にお役立てください。
詳しくは、大垣市保健センター(TEL 75-2322)へ。
◆リーフレット「バランスのよい食事と適度な運動で生活習慣病を防ごう!」
生活習慣病の予防方法などが掲載されたリーフレットです。ぜひご活用ください。
市HP
≪生活習慣病とは?≫
生活習慣病とは、食事や運動、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関係し、それらが発症の要因となる疾患の総称です。生活習慣病は、進行すると脳や心臓、血管にダメージを与え、命に関わる恐ろしい病気です。日本人の死因の上位を占める、がん・心臓病・脳卒中は、生活習慣病に含まれます。
≪肥満と生活習慣病の関係≫
肥満が関係している主な生活習慣病として、糖尿病・高血圧・動脈硬化・メタボリックシンドローム・虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)・脳梗塞などが挙げられます。肥満によって生活習慣病のリスクは高くなります。
肥満を医学的に判断するには、BMI(体格指数)という基準が使われます。
BMI=体重(キログラム)÷身長(メートル)÷身長(メートル)
BMI | 判定 |
---|---|
18.5未満 | やせ(低体重) |
18.5以上25未満 | 普通 |
25以上 | 肥満 |
肥満の治療の基本は「減量」です。わずかな減量、わずかなウエストサイズの減少でも、検査値に驚くほどの効果が現れることがあります。「腹八分目にする」「エスカレーターではなく階段を使う」など、日ごろのちょっとした工夫の積み重ねが有効です。
≪見えない危険!太っていなくても要注意!?≫
生活習慣病の恐ろしいところは、少しぐらい検査結果が悪くても自覚症状が出にくく、気付かないうちに病気が進行してしまうことです。また、やせていても高血圧・高血糖・脂質異常などを放っておくと、病気を発症するリスクが高くなります。そのため、早期の予防や治療が重要になります。
保健センターでは、生活習慣病予防に関することなど、保健師や管理栄養士、歯科衛生士、理学療法士による健康相談を実施しています(本紙11面参照)。健康診断で生活習慣病を指摘された人、自分の健康状態に不安のある人、より健康的な生活を送りたい人など、どなたでもお気軽にご相談ください。
≪毎日の生活があなたの将来を左右します≫
高血圧や糖尿病などは、初期であれば生活習慣を改善するだけで治る場合もあります。これからどのような生活を送るかによって、生活習慣病の発症リスクが大きく変わってきます。
普段何気なく行っている行動は、もしかすると生活習慣病につながっているかもしれません。最終的には、心筋梗塞や脳梗塞など、命を落とす重大な病気を引き起こす可能性があります。いつまでも健康を維持するために、今から自分の生活を見直してみましょう。
≪減塩が健康のカギになる≫
◆どうして減塩が必要なの?食塩をとり過ぎると・・・
血液中の塩(ナトリウム)が増えると、塩の割合を一定に保つため、体が水分量を増やそうとします。そのため、血液量が増え、心臓が高い圧力をかけて血液を循環させなければならなくなり、血圧が高くなります。血圧が高くなった状態を「高血圧」と言い、高血圧は脳卒中・心臓病・腎不全などのリスクが高くなります。
また、塩分の過剰摂取には食欲を増進する作用もあるといわれ、肥満の原因にもなります。
◆岐阜県民は食塩のとり過ぎ!
岐阜県民の成人1人の食塩摂取量は、1日当たり男性10.4グラム、女性8.8グラムです。目標値と比べると、約2~3グラム食塩をとり過ぎています。男女ともに約7割の人が目標量を超えており、減塩を心掛ける必要があります。
1日に摂取している食塩量(20歳以上)
◆食塩のとり過ぎの原因は?
食塩は、しょうゆ、みそなどの調味料、加工食品など、さまざまなものに含まれています。県民の食塩摂取の7割弱がしょうゆ、みそ、塩などの調味料、つまり料理の味付けにかかわる部分からであり、2~3割がパン類、魚介加工品、漬物、肉加工品といった加工食品からです。
食塩摂取量の食品群別内訳(20歳以上)
◆「へる塩生活」始めましょう!
早い時期から食塩摂取量を少なくすることで、加齢による血圧上昇を抑え、高血圧を予防することができます。減塩は少しの工夫でできます。
下記のポイントを心掛け、「へる塩生活」を始めてみましょう。
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[減塩のポイント]
・腹八分目を心掛けよう
せっかくの薄味の料理でも、たくさん食べれば食塩量も多くなります。
・「かけて食べる」より「つけて食べる」
しょうゆやソースなどはかけるより、つけて食べたほうが減塩できます。
・漬物に注意
浅漬けにして、食べ過ぎないようにしましょう。
・汁物に注意
汁物は、具を多く入れて汁の量を減らし、1日1杯までにしましょう。
・麺類の汁を残す
汁だけで2~3グラムの塩分があります。
・低塩の調味料や減塩食品を使う
酢・ケチャップ・マヨネーズや減塩食品もうまく活用しましょう。
・香辛料、香味野菜や果物の酸味を利用する
こしょう・七味・しょうが・柑橘類の酸味を組み合わせると減塩できます。
・野菜を食べよう
野菜は食物繊維が含まれているほか、野菜に多く含まれているカリウムはナトリウムを体から排出し、血圧を下げる作用があります。
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◎動画でも分かりやすく紹介!「減塩のすすめ」
減塩について、クイズ形式で楽しく学べます。
YouTube大垣市公式チャンネル
【管理栄養士からのメッセージ】
生活習慣病は、その名の通り、普段の生活習慣によって引き起こされる病気です。今までの生活習慣を改善し継続していくことは初めは大変ですが、慣れてしまえばそれが習慣となり、自分の体調の変化にも気づくことができると思います。
いつまでも元気に過ごすためには、日々の積み重ねが大切です。自分のためにも大切な人のためにも、今から生活習慣を見直して、健康で長生きできる体を手に入れましょう!
□■管理養栄士おすすめ■□
ヘルシーレシピ
今回は、自宅で簡単に作れる、栄養バランスのとれたレシピを2つ紹介します。ぜひ、日々の食事に取り入れてみてください。
◎他のレシピも市HPに掲載しています。
市HP
【簡単!トマトとサバ缶のチーズ焼き】
YouTube大垣市公式チャンネル
・エネルギー:275キロカロリー
・たんぱく質:23.8グラム
・脂質:16.0グラム
・炭水化物:5.1グラム
・食塩相当量:1.2グラム
■材料<2人分>
・サバ缶(水煮)・・・・・・1缶(190グラム)
・ミニトマト・・・・・・・6個
・玉ねぎ・・・・・・・・・2分の1個
・しめじ・・・・・・・・・2分の1パック
・にんにく・・・・・・・・2分の1片
・溶けるチーズ・・・・・・20グラム
・オリーブオイル・・・・・大さじ2分の1
・黒こしょう・・・・・・・少々
・パセリ・・・・・・・・・少々
■作り方
(1)ミニトマトは半分に切る。玉ねぎは薄切りにする。しめじは石づきを取って小房に分ける。にんにく、パセリはみじん切りにする。
(2)フライパンを熱してオリーブオイルを入れ、にんにくを香りが出るまで炒める。玉ねぎを入れてしんなりするまで炒める。
(3)ミニトマト、しめじ、サバ缶を汁ごと全て入れ、サバをほぐしながら中火で煮る。黒こしょうを加える。
(4)(3)を耐熱容器に入れ、溶けるチーズをのせて200~250度のオーブン(オーブントースターでもOK)で5~7分焼く。
(5)チーズが溶けて、軽く焦げ目がついたらパセリを散らして完成!
■レシピのポイント
・非常用にストックしておいたサバ缶が大活躍する一品です。
・サバ缶を汁ごと使用することにより、素材の旨味と栄養をもれなくとれるヘルシーメニューです。
・バゲット(フランスパン)と一緒に食べるのがおすすめです。
・サバ缶とチーズだけの塩分ですが、にんにくの香りとトマトの酸味がアクセントとなっています。
【蒸し鶏の香味野菜ソースがけ】
YouTube大垣市公式チャンネル
・エネルギー:153キロカロリー
・たんぱく質:16.6グラム
・脂質:5.5グラム
・炭水化物:8.5グラム
・食塩相当量:1.5グラム
■材料<2人分>
◎蒸し鶏
・鶏もも肉・・・・・・・・1枚(200グラム程度)
・酒・・・・・・・・・・・50ミリリットル
・水・・・・・・・・・・・50ミリリットル
・昆布・・・・・・・・・・1枚
・塩・・・・・・・・・・・少々(0.2グラム)
・ねぎ(青い部分)・・・・・2分の1
・しょうが・・・・・・・・薄切り1枚
◎香味ソース
・ねぎ・・・・・・・・・・5センチメートル
・しょうゆ・・・・・・・・小さじ2
・酢・・・・・・・・・・・小さじ2
・酒・・・・・・・・・・・小さじ3分の2
・ごま油・・・・・・・・・小さじ3分の2
・砂糖・・・・・・・・・・小さじ3分の2
・豆板醤・・・・・・・・・小さじ3分の2
◎付け合わせ
・レタス・・・・・・・・・2枚
・にんじん・・・・・・・・20グラム
・みょうが・・・・・・・・1個
・青じそ・・・・・・・・・2枚
・ミニトマト・・・・・・・4個
■作り方
(1)鶏肉は皮と余分な脂肪を取り除く。
(2)(1)に塩を少々振り、酒、水、昆布、ねぎ、皮つきのしょうがと一緒に鍋に入れて強火にかける。沸騰したら弱火にして蓋をし、15分ほど蒸し煮にしてから火を止める。5分蒸らして余熱で火を通す。竹串をさして透き通った汁が出てきたら、汁につけたまま粗熱をとる。
(3)ねぎをみじん切りにして、全ての調味料と混ぜ合わせておく。
(4)レタスは食べやすい大きさにちぎり、にんじん、みょうが、青じそは千切りにする。ミニトマトはへたを取ってよく洗い、半分に切る。
(5)器に(4)のレタス、にんじんを敷き、(2)を好みの厚さに切って上にのせる。(3)とみょうが、青じそをかけ、ミニトマトを添えて完成!
■レシピのポイント
・鶏肉は皮と余分な脂肪を取り除き、更に蒸すことでカロリーダウン!
・香味野菜たっぷりの風味豊かなソースは、塩分控えめですが物足りなさを感じさせません。
豆板醤がない場合は、一味唐辛子などでも代用できます。また、豆板醤を入れずに電子レンジで1~2分ほど加熱すると、お子さんでも食べやすくなります。
・鶏肉のゆで汁は、鶏の旨味がぎゅっと詰まっており、スープなどに活用できます。
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