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特集 障がいへの理解を深める 芸術の力で 明るく 前向きに <障害者週間:12月3日~9日> (令和3年12月1日号)

  • [2021年12月1日]
  • ページ番号 55702

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 12月3日から9日までは、「障害者週間」です。障がいのある人もない人も、誰もが生き生きと暮らせるまちにするためには、一人一人が障がいについて正しく理解し、共に支え合うことが大切です。
 今回の特集では、芸術活動を通して日々さまざまなことに挑戦されているお二人の姿を紹介します。
 
 お二人のインタビューの様子や作品制作の様子は、YouTubeの大垣市公式チャンネルでご覧いただけます。

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YouTube大垣市公式チャンネル



山本道子さん(68歳)

山本道子さん 

 生まれつき視力が弱く、幼い頃かすかに見えた“色”の記憶を頼りに、日々折り紙制作に取り組む山本さん。明るい笑顔で作品への想いを語ってくれました。


◆折り紙を始めたきっかけは?

 もともと手芸が好きで、昔から裁縫や編み物などを趣味でやっていました。10年ほど前に、折り紙の先生が作った立体的なバラの作品を知り、「私も作ってみたい!」と思いまして。友人から作り方を教えてもらいました。とても難しかったですが、できたときは嬉しかったですね。
折り紙
◆現在、取り組んでいることはありますか?
 オンラインで活動する折り紙サークルがありまして、全国から50人くらいの人が参加しています。視覚障がい者の人ばかりなので、口頭での説明が難しいところは、手順ごとに折り紙を折って郵便で送り合うなど、工夫して取り組んでいます。折り紙だけでなく、地元の美味しいものを送って下さる方もいて、私も大垣の美味しいものを送っていますよ。あとは、お互い住んでいる地域の気候の話とか、折り紙以外のこともみんなとおしゃべりできて楽しいです。
 
◆折り紙制作で大変なことはありますか?
 色を決めることです。これは、折り紙だけでなく、服を選ぶときも大変ですね。子どもの頃は色がかすかに見えたので、その時の記憶を頼りに色を決めています。明るい色のイメージがある菜の花の黄色が好きです。色ごとに折り紙を袋に入れ、袋に色の名前を点字で書いているのですが、イメージと違う色で作っているときもあるみたいで。そのときは周りの人に教えてもらっています。ただ、赤色でも朱色や紅色などさまざまな色があり、人によってイメージが異なるので、やはり色選びは一番困りますね。
 
◆日常生活で大変だと感じたことはありますか?
 特に、子育てがとても大変でした。子どもが病気になったときに何もしてあげられないことが辛くて。熱が出ても顔色もわからないし、冷やしてあげることしかできなくて。それでも、子どもと助け合いながら、楽しく過ごしてきましたよ。
 
◆みなさんにメッセージをお願いします。
 私は生まれつき障がいがありますが、それほど「うじうじ」はしていません。誰でも苦労することはありますし、もうダメだと思ったら前には進めません。私自身、落ち込んだ時はすぐに立ち直るようにしています。困ったときは誰かに相談するなど、他の人の力を借りながら前に進んでほしいと思います。
ブローチやリースなどの作品

山本さんが手掛けたブローチやリースなどの作品



大橋俊雄さん(80歳)
大橋俊雄さん 

 交通事故によって上肢と下肢が不自由になり、一生懸命リハビリに取り組んだ結果によって文字が書けるようになった大橋さん。現在では、絵画など芸術作品の制作活動に励んでいます。


◆絵画制作を始めたきっかけは?

 ある人との出会いがきっかけでした。事故に遭ったのは55歳のときで、その後5年間は家でふさぎ込んでいました。ある日、庭の剪定を頼んだのですが、家にみえた方が身障協会の方でして、引きこもっている私を見て言いました。「このままではいけない」と。その言葉を聞いて私は、障がい者向けの無料の絵画教室に足を運んでみました。そのときの先生が、今の絵画教室の先生です。あのとき剪定をお願いしていなかったら、私は今も寝たきりだったと思います。
 
◆どんな作品を作っていますか?
 以前は絵手紙や切り絵を作っていましたが、5年ほど前からは掛け軸を作っています。季節ごとに床の間に飾れるように、お雛様を描いたり兜を描いたり。最近は、描き終えた「七福神」をもう一つ描いて、兄弟にプレゼントしようと思っています。また、10月ごろから1か月半かけて、大垣まつりの14両の軕を描きました。これは、12月の作品展(5面参照)に出そうと思っています。
掛け軸
◆絵を描くときに大変なことはありますか?
 指2本で筆を持って描くので手が震えてしまって。細かい絵だと下書きするだけでもとても時間がかかります。また、色を作るのが難しいです。自分のイメージした色味になかなかできず、いつも先生のアドバイスを受けながら描いています。
 
◆現在、取り組んでいることはありますか?
 身障協会のデイサービスに通っているのですが、折り紙でクジャクを作ろうと思っています。親・子・孫の3匹で、折り紙を900枚くらい使うため、大変な作業になると思います。手のリハビリになりますし、やりたいと思ったことはやりたいときにやった方が良いですね。
 
◆みなさんにメッセージをお願いします。
 若いうちから、いろんなことに挑戦してほしいと思います。障がいのある人もない人も、自分でやろうという気がなければ何もできません。実際にやってみてできなければ、違うことを始めれば良いのではないでしょうか。後ろを向いていては後悔するだけなので、前を向いて突き進んでほしいと思います。
大橋さんが描いた「七福神」(左) と「風神雷神」(右)

大橋さんが描いた「七福神」(左)と「風神雷神」(右)



≪障がい者作品展≫
 障害者週間にあわせて、障がい者作品展を開催します。今回の特集で紹介したお二人の作品も展示します。ぜひご覧ください。
 
・とき : 12月2日(木)~17日(金) 午前8時30分~午後5時15分 ※土・日曜日を除く。12月17日(金)は午後3時まで
・ところ : 市役所1階多目的スペース
・内容 : 市内の障がい者が作成した絵画や工作などの展示
・問い合わせ : 障がい福祉課(TEL 47-7162)へ
昨年の様子 

昨年の様子



■障がい者の芸術・文化活動をサポート
<TASCぎふ>

 岐阜県障がい者芸術文化支援センター(TASCぎふ)では、障がいのある人やその人たちを支援する事業者などの芸術・文化活動を支援しています。障がいのある人や、その人たちをサポートしたいと考えている人はぜひ、ご利用ください。
 詳しくは、同センター(TEL 058-233-5377、ファクス 058-233-5811)へ。
 
―主な活動―
◎オープンアトリエ(創作場と画材の提供、相談受付)
◎展覧会の開催
◎企業や団体などが開催する展覧会の協力
◎画材バンク(不要な画材の寄附受付など)
◎tomoniアートサポーター(TASCぎふ活動協力者)の募集
◎アート利活用
 
<ふれあいアートステーション・ぎふ>
 ふれあいアートステーション・ぎふは、障がいのある人が制作した絵画などを募集・登録し、企業や団体などへ印刷物への利用を呼びかけて有償で貸出を行う、アート利活用事業です。ぜひ、ご利用ください。
 詳しくは、岐阜県身体障害者福祉協会(TEL 058-201-1543、ファクス 058-273-9308)へ。
 
 
【みんなで防ごう障がい者への虐待】
 新型コロナウイルス感染症の影響で、在宅時間が長くなり、家庭内の虐待リスクが高くなっていると言われています。
 障がいのある人の中には、自分が虐待を受けていても「虐待」だと認識できずに、SOSを出せない人がいます。また、暴力を受けたり無視され続けたりすることで、生きる力と自信を失い、無気力状態になってしまうことがあります。
 このように、虐待を受けている本人から訴えのないケースでは、周囲が小さなサインを見逃さないようにすることが大切です。
 障がいのある人への虐待に気が付いたときは、障がい者虐待防止センター(障がい福祉課内、TEL 73-0202)へご連絡ください。
 
◆虐待を防ぐために地域でできること
声をかけあう・・・日常的にあいさつを交わし、近所の関係づくりをしましょう
見守り・・・障がいのある人やその家族のちょっとした変化に気づき、異変を感じたら声をかけましょう
相談・・・「困っていない」「関わってほしくない」などと言われる場合であっても、放っておくと心身の健康や安全が脅かされる状態になる人がいます。異変を感じたら相談機関に相談しましょう
 
◆障がいに関する各種相談窓口
 市は、地域で生活する障がいのある人やその家族の相談に応じ、必要な情報提供や助言を行う各種相談窓口を設置しています。
 専門の相談員が、福祉サービスの利用や就労に関することなど、いろいろな相談に対応しますので、お気軽にご相談ください。
障がいに関する各種相談窓口
種別施設名連絡先
身体障がい大垣市障がい者生活支援センター(馬場町)TEL 75-0183
知的障がい大垣市柿の木荘(古宮町)TEL 89-9503
相談支援事業所 ゆう(不破郡垂井町)TEL 84-2161
精神障がい地域活動支援センター せせらぎ(中野町)TEL 81-8521
精神障害者地域生活支援センター グリーンヒル(海津市南濃町)TEL 55-2501
発達障がい西濃圏域発達障がい支援センター(和合新町)TEL 090-9228-7395
障がいに関する全般大垣市障がい者基幹相談支援センター(障がい福祉課内)TEL 47-7198
就労大垣市障がい者就労支援センター(馬場町)TEL 78-8186


【ヘルプマーク・ヘルプカードを見かけたらおもいやりの行動を】
ヘルプマーク・ヘルプカード
◆ヘルプマークとは
 義足や人工関節を使用している人、内部障がいや難病の人、または妊娠初期の人など、障がいのある人に限らず、援助や配慮を必要としていることが外見からは分からない人が身に着けることで、支援を必要としていることを周囲に知らせることができるマークです。
 
◆ヘルプカードとは
 ヘルプカードは今年の9月から配布が開始され、ヘルプマーク同様、障がいのある人など援助が必要な人が携帯し、周囲に援助や配慮をお願いするためのカードです。必要としている援助などを具体的に記載することができるため、ヘルプマークと合わせて携帯することで周囲に援助を求めやすくなります。また、いざという時のみ援助を必要としている人は、ヘルプカードを携帯することで、支援が必要な時への備えになります。
ヘルプカード
◆ヘルプマーク・カードを見かけたら
 電車やバスなどで外見では分からなくても、障がいなどにより長時間立ち続けることや同じ姿勢を保つことが難しい人がいるため、ヘルプマークを見かけたら、席を譲るなどの思いやりの行動をお願いします。
 また、災害時や公共交通機関の事故など、突発的な出来事に対して対応することが困難な人もいるため、ヘルプカードで援助を求められたり、ヘルプマークを見かけたら、積極的な声かけや手助けをお願いします。
 
[ヘルプマーク・ヘルプカード配布場所]
 ・大垣市役所(障がい福祉課)
 ・上石津地域事務所(市民福祉課)
 ・墨俣地域事務所(市民福祉課)
 ・西濃県事務所(福祉課)
 ・岐阜県庁(障害福祉課)
 
◎問い合わせ : 障がい福祉課(TEL 47-7162)

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