令和5年度 予算特集 「共創」で選ばれるまち大垣へ (令和5年4月1日号)
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3月6日から22日まで開かれた第1回市議会定例会で、新年度予算が可決されました。
今回の特集では、新年度予算の編成方針、規模や概要、「選ばれるまち大垣」創造プロジェクトに基づく各種事業などを紹介します。
◎予算総額:1,700億8,600万円
[一般会計] 619億5,000万円{+4.3%(前年度比)}
[特別会計] 576億1,100万円{+14.0%(前年度比)}
[企業会計] 505億2,500万円{+2.5%(前年度比)}
【予算編成の基本方針】
本会議初日に石田市長が述べた新年度の予算編成の基本方針や市政運営の要旨を抜粋して紹介します。

地方の予算編成の指針となる地方財政計画におきましては、社会保障関係費の増加が見込まれる中、地域のデジタル化や脱炭素化の推進など、さまざまな課題に対応し、行政サービスを安定的に提供できるよう、通常収支分の総額は、前年度比1.6%増となっております。
また、歳入におきましては、地方税などが増加し、臨時財政対策債を大幅に抑制しつつも、一般財源総額は前年度を上回る額が確保されました。
こうした中、本市の令和5年度一般会計予算は、歳入につきましては、給与所得などの増や、堅調な企業収益を反映し、個人および法人市民税を中心に増収を見込み、市税全体で前年度比2.8%の増となっております。
一方で、臨時財政対策債は減額しましたが、地方消費税交付金が大幅に増額となるなど、一般財源の総額は前年度比1.8%の増となっております。
歳出につきましては、燃料費や光熱水費など、物価高騰という厳しい状況に直面する中ではありますが、令和5年度からスタートする「大垣市未来ビジョン第2期基本計画」に掲げる「選ばれるまち大垣」の創造を目指し、「安全で安心できるまちづくり」「希望あふれる活力あるまちづくり」「子育て日本一を実感できるまちづくり」の3つのプロジェクトに重点的に配分した予算としております。
市民や市内企業の皆様から「住んでよかった」「いつまでも事業を続けたい」と思ってもらえるまちであり続けるとともに、他の地域の方々からも「住んでみたい」「起業してみたい」と思われるまちづくりをさらに進めてまいります。
年頭の記者会見では、「今年の言葉」に『共創』を掲げました。市民の皆様はもとより、職員が部局の垣根を越えて一丸となって各施策に取り組み、新たな価値を創り上げていく思いを込めております。
予算としては、それぞれの部局に割り振っておりますが、『共創』という共通認識の中で連携し、横断的な取り組みを積極的に進め、相乗効果を持たせてまいります。
市民の皆様と一緒に「選ばれるまち大垣」を創り上げていきたいと考えておりますので、一層のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
<大垣市 会計の種類>
本市には、大きく分けると一般会計、特別会計、企業会計の3つの会計があります。
(1)一般会計…市税や地方交付税などの収入で、子育てや福祉、教育、環境など、皆さんの生活に関わりの深い事業を行う会計です
(2)特別会計…保険料などの特定の収入で特定の事業を行い、一般会計とは別に経理する会計です。国民健康保険や介護保険、後期高齢者医療など11の特別会計があります
(3)企業会計…民間企業と同じように、主にサービスの提供により得た収入で、その支出を賄う会計です。病院や水道などの6つの企業会計があります
≪一般会計(歳入)≫
一般会計の歳入は、根幹である市税が前年度比2.8%増の282億2,000万円となり、個人および法人市民税を中心に増収を見込んでいます。
市債は、公共施設の長寿命化事業や施設の改築など、建設事業が増加することに伴い借入を増額するため、前年度比21.0%増の35億5,020万円となっています。
構成比については、市税などの自主財源が59.3%、国から交付される地方交付税や市債などの依存財源が40.7%となっています。
市税が歳入全体の45.6%を占め、次いで依存財源である国庫支出金が12.3%、地方消費税交付金が7.3%、県支出金が6.7%となっています。
区分 | 令和5年度 当初予算額 |
令和4年度 当初予算額 |
前年度比 | |
---|---|---|---|---|
自 主 財 源 |
市税 | 282億2,000万円 | 274億6,000万円 | +2.8% |
諸収入 | 28億5,113万円 | 27億2,522万円 | +4.6% | |
繰入金 | 23億2,161万円 | 20億7,271万円 | +12.0% | |
使用料及び手数料 | 12億1,316万円 | 12億4,269万円 | △2.4% | |
寄附金 | 9億1,514万円 | 9億8,946万円 | △7.5% | |
その他 | 11億6,172万円 | 13億2,372万円 | △12.2% | |
依 存 財 源 |
国庫支出金 | 76億1,214万円 | 73億2,755万円 | +3.9% |
地方消費税交付金 | 45億2,500万円 | 38億5,200万円 | +17.5% | |
県支出金 | 41億8,090万円 | 40億2,435万円 | +3.9% | |
地方交付税 | 38億円 | 38億円 | ±0.0% | |
市債 | 35億5,020万円 | 29億3,330万円 | +21% | |
地方譲与税 | 5億7,100万円 | 6億1,300万円 | △6.9% | |
その他 | 10億2,800万円 | 10億3,600万円 | △0.8% | |
合計 | 619億5,000万円 | 594億円 | +4.3% |

≪一般会計(歳出)≫
一般会計の歳出は、小中学校の光熱水費の増加や文化・体育施設の長寿命化事業などにより教育費で6.9%の増。通学路の安全対策や水路改良などのインフラ整備などにより土木費が9.5%の増となっています。
構成比は、子育てや福祉などの経費である民生費が37.8%と最も大きく、次いで、教育費が10.8%、総務費が10.5%、土木費が9.5%、公債費が9.1%などとなっています。
区分 |
令和5年度 |
令和4年度 |
前年度比 |
---|---|---|---|
民生費 |
234億637万円 |
223億1,202万円 |
+4.9% |
教育費 |
66億6,403万円 |
62億3,442万円 |
+6.9% |
総務費 |
65億3,369万円 |
63億6,478万円 |
+2.7% |
土木費 |
59億1,176万円 |
53億9,746万円 |
+9.5% |
公債費 |
56億2,960万円 |
56億3,400万円 |
△0.1% |
衛生費 |
53億6,652万円 |
51億4,252万円 |
+4.4% |
諸支出金 |
26億5,215万円 |
24億6,910万円 |
+7.4% |
商工費 |
25億5,479万円 |
27億1,478万円 |
△5.9% |
消防費 |
17億6,947万円 |
17億5,555万円 |
+0.8% |
農林水産業費 |
9億4,028万円 |
8億6,343万円 |
+8.9% |
議会費 |
3億6,383万円 |
3億5,849万円 |
+1.5% |
その他 |
1億5,751万円 |
1億5,345万円 |
+2.6% |
合計 |
619億5,000万円 |
594億円 |
+4.3% |

■市民一人あたりの予算(一般会計) 38万9,762円
(令和5年3月1日現在の人口158,943人で算出)
◎福祉などに 14万7,263円
◎教育、文化に 4万1,927円
◎窓口サービスなどに 4万1,107円
◎道路や河川などに 3万7,194円
◎健康、清掃に 3万3,764円
◎商工業に 1万6,074円
◎消防、救急に 1万1,133円
◎農林水産業に 5,916円

≪特別会計≫
特別会計の予算規模は、11会計全体で576億1,100万円となり、前年度比70億6,400万円(14.0%)の増となっています。
なお、物品調達会計、市行造林事業会計については、令和4年度をもって一般会計に統合しました。
会計別 |
令和5年度 |
令和4年度 |
前年度比 |
---|---|---|---|
公共用地先行取得 |
5億420万円 |
3億4,360万円 |
+46.7% |
国民健康保険 |
146億円 |
147億4,200万円 |
△1.0% |
国民健康保険 |
4,060万円 |
4,270万円 |
△4.9% |
後期高齢者医療 |
25億2,900万円 |
24億4,340万円 |
+3.5% |
介護保険 |
149億1,900万円 |
146億2,800万円 |
+2.0% |
公設地方卸売市場 |
7,530万円 |
1億160万円 |
△25.9% |
駐車場 |
2億3,340万円 |
1億5,300万円 |
+52.5% |
競輪 |
247億500万円 |
180億2,600万円 |
+37.1% |
牧田財産区 |
340万円 |
300万円 |
+13.3% |
一之瀬財産区 |
30万円 |
30万円 |
±0.0% |
時財産区 |
80万円 |
80万円 |
±0.0% |
物品調達 |
― |
790万円 |
皆減 |
市行造林 |
― |
5,470万円 |
皆減 |
合計 |
576億1,100万円 |
505億4,700万円 |
+14.0% |
≪企業会計≫
企業会計の予算規模は、6会計全体で505億2,500万円となり、前年度比12億5,100万円(2.5%)の増となっています。
水道事業会計では、北部水源地改良事業などにより、4億9,900万円(14.2%)の増となっています。
会計別 |
令和5年度 |
令和4年度 |
前年度比 |
---|---|---|---|
病院 |
380億6,000万円 |
374億900万円 |
+1.7% |
水道 |
40億1,500万円 |
35億1,600万円 |
+14.2% |
簡易水道 |
2億4,930万円 |
2億6,800万円 |
△7.0% |
公共下水道 |
76億6,700万円 |
75億4,900万円 |
+1.6% |
特定環境保全 |
3億9,910万円 |
4億230万円 |
△0.8% |
農業集落排水 |
1億3,460万円 |
1億2,970万円 |
+3.8% |
合計 |
505億2,500万円 |
492億7,400万円 |
+2.5% |
----------------------------------------------
【令和5年度予算特集】「選ばれるまち大垣」の創造を目指して
新年度予算は、大垣市未来ビジョン第2期基本計画に掲げる「選ばれるまち大垣」の創造を目指して、「安全で安心できるまちづくり」「希望あふれる活力あるまちづくり」「子育て日本一を実感できるまちづくり」の3つのプロジェクトに重点的に予算配分しました。
ここでは、新規事業を中心に主な事業を紹介します。
[安全で安心できるまちづくり] 30事業 36億9,925万円
◇水都大垣再生プロジェクト推進事業
市民をはじめ、本市を訪れる皆さんが「水都大垣」を感じられるよう、大垣駅南口に湧水スポットを整備するなど、まちなかの公共空間をリニューアルするとともに、「かわまちテラス」など、水辺を生かしたイベントなどを一体的に推進する。

湧水スポット整備のイメージ
◇地域バス交通支援事業
4月から新たに青墓地区と小野地区で路線バスの新設と延長を行い、利便性を高めるとともに、その利用実態の把握・分析を行い、今後の運行に生かす。
◇自主防災組織支援事業
防災倉庫や除雪機などの購入に対する補助上限額を増額し、自主防災組織が行う防災資機材の整備などを支援する。
◇避難所ポータブル太陽光発電機整備事業
避難所である全小中学校に、ポータブル太陽光発電機を配備し、医療機器を必要とする人も安心して避難できるように環境整備を進める。
◇地球温暖化対策推進事業
建築から解体、再利用等までを通じて二酸化炭素排出量をマイナスにする「ライフサイクルカーボンマイナス住宅」の購入を新たに支援する。
◇公共施設長寿命化事業
総合福祉会館やお勝山ふれあいセンター、スイトピアセンター、武道館などの公共施設を安全で安心して利用してもらえるように、外壁改修や設備更新などを行う。
その他、雨水管理総合計画策定事業、禾森ポンプ場建設事業、北部水源地改良事業、生ごみ等たい肥化推進事業など。
[希望あふれる活力あるまちづくり] 36事業 34億976万円
◇大垣公園等基本構想策定事業
大垣城を核とした大垣公園の再整備、大垣城ホールの改築に向けて、引き続き調査・検討を実施し、基本構想を策定する。
◇大垣西インターチェンジ周辺土地利用可能性調査事業
東海環状自動車道の全線開通を見据え、国道21号と大垣環状線の結節点という交通の利便性を活かした、まちの拠点とするため、引き続き土地利用の検討を行い、構想案をまとめる。
◇北公園基本構想策定事業
公園内の老朽化した施設や未供用区域の利用方針など、公園全体のあり方を示す基本構想の策定に向けて、調査・検討を行う。

上空から見た北公園周辺
◇東地区センター改築事業
老朽化している東地区センターの建て替えに向けて、設計などを行う。
◇地域おこし協力隊事業
上石津地域において、地域おこし協力隊員を新たに2人雇用して、地域の活力維持や魅力の再発見につなげる。
◇スマートシティ推進事業
市独自の官民連携によるスマートシティ推進の方向性を検討するための調査研究を行う。
◇産業活性化広域連携推進事業
中小企業者や起業者のビジネスチャレンジをサポートする「大垣ビジネスサポートセンター(通称:ガキビズ)」の運営を引き続き支援するなど、地域産業の振興と地域経済の活性化を促進する。
◇NHK大河ドラマ「どうする家康」関連事業
岐阜関ケ原古戦場記念館と本市を結ぶ観光ルートを設定し、本市への誘客に向けたプロモーション活動を展開する。
また、大垣城と墨俣一夜城において、新デザインのプレミアム御城印を発行する。
その他、大垣観光宣伝啓発事業、証明書等自動交付サービス導入事業、江口夜詩生誕120周年記念事業、飯沼慾斎生誕240年記念事業など。
[子育て日本一を実感できるまちづくり] 28事業 20億5,491万円
◇子ども食堂運営支援事業
子ども食堂の運営費を引き続き補助するほか、新規開設する際の備品などの購入費についても新たに支援する。
◇子どもの居場所づくりモデル事業
子どもの居場所の実態やニーズなどを調査するとともに、モデル事業として、地区センターなどで子どもの居場所を提供する団体を支援する。
◇保育者スタート応援事業
保育園などで勤務する保育者を確保するため、引き続き就職準備資金などを助成するほか、新たに対象者を市外居住者にも拡充するとともに、補助上限額を引き上げる。
◇保育園等使用済み紙おむつ処分事業
保護者が持ち帰りしている公立保育園などの園児の使用済み紙おむつを園で処分するようにし、民間園に対しても処分費用を補助することにより、保護者と保育者の負担を軽減する。
◇南幼保園建設事業
老朽化している南保育園を、新たに幼保園として移転改築するため、測量や設計を行う。
◇ひまわり学園改築事業
老朽化している障害児通所支援施設「ひまわり学園」を、令和6年4月の開所に向けて、引き続き移転改築を進める。
◇不登校対策事業
児童生徒や保護者からの、いじめや不登校に関する相談に応じる「ほほえみ相談員」を増員するほか、適応指導教室「ほほえみ教室」を拡充する。
◇中学校部活動地域移行推進事業
今後予定されている休日の部活動の地域移行に向け、関係団体との協議や各種調査などを行い、その仕組みや方針を示す基本構想の策定を行う。
◇情報工房デジタルひろば整備事業
情報工房の交流サロンをリニューアルし、プロジェクションマッピングやドローン、VR体験など、デジタルに気軽に触れて楽しめる「デジタルひろば」を、令和6年1月のオープンに向けて整備する。

「デジタルひろば」整備のイメージ図
その他、公立保育園等ICT推進事業、親子バス利用支援事業、移住定住促進事業など。
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