『民俗編』・『輪中編』
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『民俗編』
『大垣市史 民俗編』は、大正・昭和初期から昭和30年代までの大垣の民俗について、聞き取り調査を中心に編集しました。内容は、次のとおりです。
第一章 生産・生業
「農家の継承」「商家の歩み」「職人の道」「大垣町の商売」の4節で構成しました。赤坂の石灰や大理石工芸、木枡の製造についても紹介してあります。
木枡づくり
第二章 社会生活
「集落の成り立ち」「集会」「講」「家の相続」「信仰」「民俗知識」「交際」の7節で構成しました。
寺社の行事や神事などとともに、いろいろな神様として、屋敷神や屋根神などについても紹介しています。
八幡神社の茅の輪くぐり
第三章 衣・食・住
「衣生活」「食生活」「農家・商家の住居」の3節で構成しています。昔の風俗や食文化、建物などについて紹介しています。

よもぎもち作り
第四章 儀礼・行事・娯楽
「人生儀礼」「年中行事」「大垣市の祭り」「競技・遊び」の4節で構成しました。祭りでは、大垣祭り、綾野祭り、宝光院裸祭り、山の講などを紹介しています。また、現代では見られなくなった行事や遊びなども紹介しています。

大垣祭り(奉芸・八幡神社前)

大太鼓踊り(青墓)

昭和初期の農村の生活

ひこうき飛ばし

町内に菓子等を売りに来た屋台
本巻は高齢者からの聞き取りを中心として、昔の生活や習俗などを収録しました。地域の特色が顕著に表れ、大垣独自の様相も知ることができます。なつかしい写真なども随所に掲載し、読みやすい内容構成としているため、かつての体験や記憶などを重ね合わせ、楽しく読んでいただけたら幸いです。
『輪中編』
『大垣市史 輪中編』は、次の章で構成し、最新の輪中研究の成果をまとめました。
第一章 輪中地域と大垣輪中
第二章 輪中の成立
第三章 水屋建築
第四章 堀田型土地利用
第五章 水利慣行
第六章 交通の変遷
第七章 水防組織の変遷
第八章 輪中の食文化
第九章 輪中の意識構造と水論

水屋建築

禾森輪中の田舟型堀田(築捨付近)
上げ舟

水田のガマ(北方町)

秋の夕食例
(麦飯、豆腐と小サトイモとモチナの味噌汁ダイコンの漬け物、サンマの焼き物、アゲと切り干しダイコンの煮物)
全国の数ある自治体史の中でも「輪中編」を編纂したのは、大垣市史が初めてであり、まさしく郷土大垣の地域の特徴を表したものです。地元の生活とむすびつけながら、興味深く読んでいただけたら幸いです。