奥の細道むすびの地記念館の所蔵品を紹介します【芭蕉・俳諧関係資料】
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奥の細道むすびの地記念館の所蔵品のうち、芭蕉や俳諧に関する資料をお楽しみください。(画像の無断転載を禁じます。)
これぞ芭蕉さん!!必須アイテム3点セット♪
横井也有筆「あかあかと」句芭蕉坐像(部分)
横井也有が描いた芭蕉坐像。坐像の上部には、芭蕉の句「あかあかと日はつれなくもあきの風」が添えられています。
画中の芭蕉は、頭に宗匠頭巾をかぶり、左足の膝を立てて座る姿です。そして、右足の前に頭陀袋、正面に笠が描かれています。
STAY HOME!芭蕉さん、庵でゆっくり♪
吉良柳市画大嶋何戎坊賛「冬ごもり」句芭蕉坐像(部分)
吉良柳市が芭蕉の坐像を描き、それに合わせて大嶋何戎坊が芭蕉の句「冬ごもり亦よりそはん此はしら」を添えています。
画中の芭蕉は、深川(現・東京都江東区)の芭蕉庵で柱に寄り添う姿です。頭にはトレードマークの宗匠頭巾をかぶっています。
両手に花!?芭蕉さんと2人のお弟子さん♪
高田敬徳画 黄檗華頂賛 三俳聖図(部分)
高田敬徳が芭蕉・其角・嵐雪の坐像を描き、それに合わせて黄檗華頂が漢詩を添えています。
其角と嵐雪は、芭蕉門下を代表する俳人。芭蕉が「両の手に桃とさくらや草の餅」と詠んで称えるほどでした。
芭蕉さん、蕉風発祥の地名古屋でも大人気!!
井上士朗筆「春もやや」句芭蕉坐像(部分)
井上士朗が描いた芭蕉坐像。坐像の上部には、芭蕉の句「春もややけしきととなふ月と梅」が添えられています。
作者の井上士朗は、名古屋の医師で俳人としても活動し、「尾張名古屋は士朗(=城)で持つ」とうたわれるほどの名声でした。
農村でも大人気!!広がる芭蕉さん人気♪
川村碩布筆「草臥て」句芭蕉坐像(部分)
川村碩布が描いた芭蕉坐像。坐像の上部には、芭蕉の句「草臥て宿かるころや藤の花」が添えられています。
作者の川村碩布は、武蔵国馬場村(現・埼玉県毛呂山町)の名主家出身の俳人。江戸や地元の馬場村などで活躍しました。
芭蕉さん、曽良さん、ちょっと一休み♪
藤森素檗筆 芭蕉・曽良図画賛(部分)
藤森素檗が芭蕉と曽良を描き、それに合わせて2人の句を添えています。
芭蕉の句は「風流のはじめやおくの田植うた」、曽良の句は「松しまや鶴に身をかれほととぎす」で、どちらも『奥の細道』に所収の句です。
画中の芭蕉と曽良は、笠と笈(荷物を入れて背負う箱)を身につけています
遊び心がピカイチ!!なんと、着物に!?
山東京伝画・村岡黒駱賛 三俳聖図(部分)
山東京伝が芭蕉・其角・千代女の坐像を描き、それに合わせて村岡黒駱がそれぞれの句を添えています。
其角は、芭蕉門下を代表する俳人の一人、千代女は、加賀国松任(現・石川県白山市)の女性俳人。千代女の着物には、「千代」の文字がみえます。
かわいい芭蕉さんと5人の俳人たち♪
横井金谷筆 六俳聖図
横井金谷が芭蕉・淡々(其角の門人)・守武(俳諧の祖)・去来(芭蕉の門人)・千代女(支考の門人)・移竹(淡々の孫弟子)の坐像を描き、各人の句を添えています。
作者の横井金谷は、近江国下笠村(現・滋賀県草津市)の出身。蕪村の影響を受けて数多くの俳画を残し、「近江蕪村」と称されました。
旅姿も日本一!?「旅の詩人」の芭蕉さん♪
張月樵画 青木奚花坊賛「やま路来て」句芭蕉像(部分)
張月樵が芭蕉の立像を描き、それに合わせて青木奚花坊が芭蕉の句「やま路来て何やらゆかしすみれぐさ」を添えています。
画中の芭蕉は、頭にトレードマークの宗匠頭巾をかぶり、右手に竹杖、左手に笠を持つ旅姿となっています。
リラックス!?こんなポーズの芭蕉さんも!!
長谷川雪旦画 川路宜麦賛「花の雲」句芭蕉坐像(部分)
長谷川雪旦が芭蕉の坐像を描き、それに合わせて川路宜麦が芭蕉の句「花の雲かねは上野か浅草か」を添えています。
画中の芭蕉は、頭に宗匠頭巾をかぶり、扇子を持った左手の甲に顎を乗せて、正面を向いた姿となっています。
縫い目までしっかり!芭蕉さんの必須アイテム発見!!
小田海遷筆「ものいへば」句芭蕉坐像(部分)
小田海僊が描いた芭蕉坐像。坐像の上部には、芭蕉の句「ものいへば唇寒し秋風」が添えられています。
画中の芭蕉は、宗匠頭巾をかぶり、後ろに頭陀袋を置いて座っています。頭陀袋は、「旅の詩人」と称される芭蕉を象徴する旅道具の一つです。
よーく見て!芭蕉さんの必須アイテム♪
鈴木其一筆「蓬莱に」句芭蕉坐像(部分)
鈴木其一が描いた芭蕉坐像。坐像の上部には、芭蕉の句「蓬莱にきかばや伊勢のはつたより」が添えられています。
画中の芭蕉は、正面を向いて、頭に宗匠頭巾をかぶり、後ろに笠を置いています。よく見ると、首から頭陀袋を提げていることがわかります。
集まれ!芭蕉さんとかわいいお弟子さんたち♪
豊秋舎亀泉画 蕉門十哲図
豊秋舎亀泉が描いた芭蕉と10人の門人たちの図。芭蕉を頂点に、以下、門人たち10人が描かれ、それぞれの代表句が添えられています。
描かれている門人は、右上から順に、北枝・越人・野坡・許六・曽良・丈草・嵐雪・支考・去来・其角です。
ひょっとして考え中!?
柴田是真画 橘田春湖賛「朝よさを」句芭蕉坐像(部分)
柴田是真が芭蕉の坐像を描き、それに合わせて橘田春湖が芭蕉の句「朝よさをたれ松しまぞかたごころ」を添えています。
画中の芭蕉は、宗匠頭巾をかぶり、筆・墨・硯・紙を前に置き、正面を向いて膝の上に手を組んで座っています。
こんな感じだった!?本物の芭蕉さん!?
前田呉耕写 杉山杉風筆 芭蕉坐像(部分)
杉山杉風が描いた芭蕉坐像を、前田呉耕が模写した作品。
杉山杉風は、芭蕉の経済的支援者で最古参の門人の一人。数種類の芭蕉坐像を描いており、それらは芭蕉の面影を伝える作品として貴重です。
前田呉耕は、杉風が描いた芭蕉坐像を50幅模写したといわれています。
こんな頃が!?実は芭蕉さんって…
藤堂新七郎家に仕えた芭蕉(蝶夢著『芭蕉翁絵詞伝』より)
『芭蕉翁絵詞伝』の挿絵。『芭蕉翁絵詞伝』は、蝶夢が著した芭蕉の伝記で、絵と文章で芭蕉の生涯が叙述されています。
芭蕉は伊賀国(現・三重県)に生まれ、19歳頃~23歳頃まで、津藩藤堂家の重臣藤堂新七郎家に仕えていました。画中の芭蕉は、屋敷の庭で馬を引いています。
池の跳び込み日本一!?
深川の芭蕉庵(緑亭川柳編『俳人百家撰』より)
『俳人百家撰』に収録された芭蕉庵の図。『俳人百家撰』は、緑亭川柳が編集した俳人の伝記集です。
画中の芭蕉は、文机にもたれています。芭蕉の視線の先をよく見ると、カエルが池に跳び込む瞬間が描かれています。
二人旅♪『奥の細道』♪♪
芭蕉と曽良(『百家交筆奥の細道』より)
『百家交筆奥の細道』の挿絵。『百家交筆奥の細道』は、三津人が、『奥の細道』を著名な俳人約100人に一節ずつ書かせて、各人の自筆を模刻したものです。
画中の芭蕉は、宗匠頭巾をかぶり、首から頭陀袋を提げています。曽良は、笠を手にしています。
ほのぼの♪芭蕉さん!待って、待ってー!
那須野を行く芭蕉と曽良(『鼇頭奥之細道』より)
『鼇頭奥之細道』の挿絵。『鼇頭奥之細道』は、春星堂鶯宿が編集した『奥の細道』の注釈書。蕪村筆『奥の細道画巻』から挿絵を模写して掲載しています。
画中の芭蕉と曽良は、『奥の細道』の旅中、那須野(現・栃木県)を進んでいます。その後ろから、2人の子どもが追いかけてきます。
時にはこんな楽しみも♪
羽黒山本坊での交遊(『絵入おくの細道』より)
『絵入おくの細道』の挿絵。『絵入おくの細道』は、田中香雪と松本交山が『奥の細道』の旅路を歩き、『奥の細道』本文中に挿絵を描いて絵入り本にしたものです。
画中の芭蕉と曽良は、羽黒山本坊(現・山形県鶴岡市)で囲碁を楽しんでいます。よく見ると、文台(小さい机)に紙を載せて運ぶ人がいます。句会の前のようです。
芭蕉さん、お疲れさま!!
大垣に入る芭蕉(『奥の細道画冊』より)
『奥の細道画冊』に所収されている図。『奥の細道画冊』は、小杉放庵が『奥の細道』の旅路を実際にたどって創作した画冊です。
画中の芭蕉は、『奥の細道』の旅を終え、大垣に入るところです。乗っていた馬から下りて友人や門人たちに出迎えられています。
細かいところ、こだわっています!!
傍島洞竹画 谷木因賛「山ぶきや」句画賛
傍島洞竹が描いた絵に、谷木因が「山ぶきや鳥に水かふ井手のさと」と詠んだ句を添えています。
作品全体は春の情景を表現しています。描かれているのは、水辺の山吹です。山吹は5枚の花びらが丁寧に描かれています。画面の上方には、かわいい鳥の姿もあります。
いますよ♪よく見て、よく見て!
傍島洞竹画 谷木因賛「此萩の」句画賛
傍島洞竹が描いた絵に、谷木因が「此萩のさらさにちりて水のうへ」と詠んだ句を添えています。
作品全体は秋の情景を表現しています。描かれているのは、薄と萩です。よく見ると、長く伸びた薄の葉と、画面の上方に白い蝶の姿があります。
新月がもう間近!三日月、すごく細い!!
傍島洞竹画 谷木因賛「三日月や」句画賛
傍島洞竹が描いた絵に、谷木因が「三日月や汐干ももとの海となり」と詠んだ句を添えています。
描かれているのは、春の三日月と海です。新月を前に月が大きく欠け、潮の干満差も大きくなっていく情景が表現されています。
青々とまっすぐ伸びています!
谿雪斎画 谷木因賛「白髪タル」句画賛
谿雪斎が描いた絵に、谷木因が「白髪タルとしのかしらと明にけり」と詠んだ句を添えています。
描かれているのは、稚松と扇です。青々とまっすぐ伸びる稚松は新年の飾りの一つで、木因の句とともに新年の情景を表現しています。