伝染性紅斑(リンゴ病)にご注意を!
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伝染性紅斑は、両頬に赤い発疹(紅斑)が出ることから「リンゴ病」とも呼ばれる感染症です。
伝染性紅斑(リンゴ病)は、令和7年4月14日から20日までの1週間における医療機関からの報告数が、過去10年間の最高値まで増加しています。

1 伝染性紅斑とは?
伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。
子どもを中心にみられる流行性の発疹性の病気です。両頬がリンゴのように赤くなることから、「リンゴ病」と呼ばれることもあります。
感染してから約10~20日後に、微熱やかぜの症状などがみられ、その後、両頬に蝶の羽のような赤い発疹(紅斑)が現れます。
続いて、体や手・足に網目状やレース状の発疹が広がり、成人では関節痛を伴う関節炎や頭痛などの症状が出ることもあります。
症状が長引いたり、1週間程度で消えた発疹が短期間のうちに再び出現したりすることがありますが、ほとんどは合併症を起こすことなく自然に回復します。
多くの場合、頬に発疹が出現する7~10日くらい前に、微熱やかぜのような症状がみられ、この時期にウイルスを最も排出しますが、発疹が現れたときにはウイルスの排出はほとんどなく、感染力もほぼ消失しています。

2 どうやってうつるの?
感染した人の咳のしぶき(飛沫)を吸い込むことによる感染(飛沫感染)や、ウイルスが付着した手で鼻や口に触れること等による感染(接触感染)が知られています。

3 予防方法は?
周りへの感染力がある期間は、特徴的な赤い発疹が出るよりも前であるため、気づかないうちに感染することがあり、注意が必要です。
飛沫感染や接触感染で感染するため、こまめな手洗いや、マスクを着用するなどの基本的な感染予防対策を心がけましょう。
特に風邪症状のある人は、せきやくしゃみをする時に口と鼻をハンカチ等でおおうなどの咳エチケットを実施することが大切です。

4 妊娠中または妊娠の可能性のある方へ
これまで伝染性紅斑に感染したことのない女性が妊娠中に感染した場合、胎児にも感染し、胎児水腫などの重篤な状態や、流産のリスクとなる可能性があります。
発熱などの風邪症状の後に発疹が出るなど、「伝染性紅斑かもしれない」と思った際には医療機関に相談しましょう。
また、感染しても症状がない場合もあるため、周囲に伝染性紅斑の人がいる場合は、妊婦健診などの機会に、医師に伝えてください。
伝染性紅斑の家族がいる場合や、多くの小児と接する機会がある職業の方などは特に注意が必要です。
かぜ症状がある方との接触をできる限り避け、手洗いやマスクの着用などの基本的な感染予防を心がけましょう。

参考
・厚生労働省ホームページ:伝染性紅斑
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/fifth_disease.html(別ウインドウで開く)
・岐阜県感染症情報センターホームページ:岐阜県内の発生状況(週報)
https://www.pref.gifu.lg.jp/page/107799.html(別ウインドウで開く)