市長とのいきいきトーク「子どもサポートネット大垣」
- [2008年1月1日]
- ページ番号 1662
団 体: 子どもサポートネット大垣
テーマ: 現在の子どもの問題について
日 時: 平成15年7月2日(水) 15時40分~17時
参加者: 市長、会員12名
<市長> 昨年は、21の連合自治会を回って同様のトークを行いましたが、今年は、様々な分野で活動しておられる団体の皆さんの話をお聞きし、意見交換させていただきたいと思っております。
<団体> 西濃教育オンブズマンという組織から発足した団体ですが、今日は、30人以下学級の実現、乳幼児医療費の助成拡充について、話をしたいと思っています。昨年実施した請願署名には、 10,616人分の署名が集まりましたが、実現には至っていません。さらに、学校給食の改善についても、触れたいと思っています。
1クラスに40人もいると、先生の目が行き届かず、生徒も聞きたいことがあっても聞けない状態です。最近、笑顔で登校する生徒をあまり見かけませんが、そのあたりが要因なのではないでしょうか。また、乳幼児医療費の助成に関しては、大垣市は岐阜県でも最低の水準です。署名の数が、そうした現実を反映していると思います。
<市長> 確かに少人数の方が、きめ細かい教育が可能です。市では、小学・中学校の1年生の35人以上のクラスに補助教員を配置する「水都っ子プラン」を実施しており、進学後の新しい環境になれない生徒にも対応しています。現在の厳しい財政状況の中、小野小や中川小の様に教室が足りなくて増築する学校もあり、対応は容易ではありませんが、少人数の体制を踏まえた検討を進めていきたいと思っています。
また、乳幼児医療費の助成ですが、合併を協議している他町の水準の方が高く、今後協議していく課題の一つです。財源の確保が前提ですが、対象年齢を就学前までにする方向で取り組んでいきたいと思っています。
<団体> 財政が厳しいのは分かっていますが、将来を担う子どもたちが豊かに育っていく環境の整備は、急務な課題です。ずっと以前から、子どもたちは悲鳴をあげているのです。予算が確保できればではなく、本当に予算が必要な所はどこなのかを見極めていただきたい。
「水都っ子プラン」の実施はありがたいのですが、小学生などは勉強よりも人格形成が重要であるので、科目により補助教員が入る「少人数教育」ではなく、学校生活全体においてより多くコミュニケーションがとれる「少人数学級」を実現する方向で検討していただきたい。信頼できる人にしか心は開けない、そうした意味で担任の先生は特別な存在であり、補助教員では替わりはできないのではないでしょうか。
<市長> 確かに、人間関係や信頼関係の面では、補助教員では対応が難しいかも知れませんが、授業においては効果的であると思います。
<団体> 教員によって、授業の進め方や説明が異なり、生徒はそれに慣れるのに苦労しています。また、一年を通して授業を受け持たなくては、生徒の理解度を把握することは難しいと思います。
もう一つの乳幼児医療費の助成の件ですが、子どもだけに、受診を抑制すれば命にかかわることもあります。また、3歳を過ぎれば、怪我をすることも多くなります。
また、幼保一元化のことも心配しています。基準を幼稚園の方に合わせることになれば、仕事をしているお母さんに影響が出るのではないでしょうか。今年から3歳児の幼稚園受け入れも始まりましたが、十分に対応できていないケースもあり、現場が混乱しているようです。
<市長> 保育機能の充実が求められているようですね。
<団体> 子どもは日々育っていくわけで、その延長で大人になり、それを一生引きずっていきます。足りなかった分を後で取り返すことは非常に難しい。予算を確保してからではなく、少しずつでも対応していただきたいと思います。少人数学級は、全国で21道県が導入しており、全国的な流れになっています。
また、小学校の先生が中学校で授業を行うなど、小・中学校の連携が始まっていますが、先生の負担が増えるばかりか、生徒も戸惑っています。
<市長> 段差のない教育という意味では、どうでしょうか。
<団体> 試験導入としてなら、良いのではないでしょうか。
最後に、学校給食の話題ですが、大垣市ではステンレス製の食器が2つしかなく、汁物ができない状態となっています。他の自治体で多く使用されている強化磁器などを採用し、食器をもう一つ増やすべきではないでしょうか。
<市長> 一つお聞きしたいのですが、予算は関係なしで、1学級何人が適正だと思われますか。
<団体> 高校の教員をしているのですが、あまり少ないとかえって良くないのですが、40人のクラスより、32人のクラスの方が良い雰囲気です。
<市長> 充実した話をお聞かせいただき、ありがとうございました。財源の確保が課題ではありますが、皆さんのご意見は今後の参考にさせていただきます。本日は、誠にありがとうございました。